何か吐いてみる//
乙式、主に暇人干身がだらだらと萌えに任せて吐き出す場所です。創作戦国について主に吐き出しています。同人、腐要素、注意報常時発令中です。
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2009/12/06 (Sun) 契約



 唐突に湧きあがった勢いだけで、秀吉+(のような×のようないややっぱ+です)龍子さんのSSS崩れを書いてしまいました。木下勝俊と木下利房が、実は龍子さんと武田元明の間に生まれた子供なんだよ!という異説ルートで書いていますので、ご注意下さい。ということで、追記にSSS崩れを放っておきます!













 情ほど不確かなものが、この世にあるだろうか。





 なるほど、と童のような体躯をした男は人好きのする笑みに顔を染め上げる。奇妙なまでに大きな目を線のように細め笑うのだ、あの人の死を容認した時も男は笑っていたのだろうか。武田孫八郎元明様、私の夫、既にこの世にはない私の夫。
「にゃはは!龍と、言うたかのう。おみゃー」
 夫を亡くし、それでもなお生きながらえている私は夫の死を是認した男の前へ引き出されていた。夫の仇に限りなく近い男が目の前にありながら懐に刀の一つも潜ませてはいない体のどこにも、男の命を奪うものを隠し持ってはいない。たった一つ、ただ一つ、私の振るえる武器だけを携え召されるままにここへ平伏した。男が何を求めているのかなど、分かりきっていたから。武器は一つ。たった一つだけ。
 男が長々とした衣装の袂をさばき影が、被さる、顔へ、落ちる。異形の目が、眼前にある。
「オレに取引せよと言っとるんか」
 おぼつかない喉へかろうじて湧き出た唾を流しこんだ。
「左様に、御座います」
「おみゃー、自分が武田孫八郎殿の妻だったことを忘れとりゃぁせんか。孫八郎殿は」
「筑前様の御味方であられる丹羽様の居城を攻め、死を賜りまして御座います」
 人好きのする笑み、敵意害意蔑みそのようなものを一片たりとも孕んでいなかったそれを沈黙が、どこか彼方へ連れ去っていった。残されたものは、上がった片眉に片頬にひどく愉快そうなそれでいてひどく、ちりと、喉奥が疼く。ひどく、人とはかけ離れたような。笑みに似た何か。
「その上で、お願い申し上げたので御座います」
 たじろぐな。逃げる道など私に在りはしない。例え相対している存在が人の形をした何かであったとしても。胸を、出来うるかぎりの呼気で満たす。
「子供達の命に御憐憫をかけて下さるのであれば、この身をいかように扱われようと構いは致しませぬ。なれど」
 逃げるな。
「御憐憫を賜うこと許されないのであれば、夫も亡く、子も亡い世に未練は御座いません。私も、後を追う所存に御座います。それは筑前様が私を御手元へ置かれても同じこと。どのような手を講じてでも、私は私の命を断つでしょう、と」
「息子二人に娘一人、己にそれだけの価値があると」
「それは筑前様がお決めになられることです」
 骨ばった指が、薄い唇へ触れる様を見据える。思慮する時の癖なのかもしれない、男は己の唇へ指をあてがいほんの数瞬であったのかそれとも数刻であったのか果てはものの一瞬であったのかもしれない。耳を、音が打つ。ははと一つ、男は思慮を終え一層顔の歪みを深めていた。
「ああ、構わない。俺はお前の子供達を守ってやるそれこそ大切に大切に、慈しんでやろう。その代わり」
 頬を覆った冷たさなんであるのか、すぐに判じることは出来なかった。すぐにそれが、私の頬を挟む男の両掌であると分かったけれども男は私の頬を挟み異形の目へ私を映し出す。私がいる、身じろぎもせず人ならざる瞳孔の中に収められている。
 男は笑った。
「お前は、俺を愛するふりをしろ。これは契約だ」
 それはそれは、人好きのする笑みだった。


 私はきっと、頷いたのだろう。契約を交わした。
 男を愛するふりをする。
 男と私の、契約。



 筑前の手は冷たい。あの時、頬へ触れてきた時から変わらないその冷たさは私の指を絡めとり、どうにか人並みのぬくもりを取り戻そうとしているようだった。既に幾人も数えきれないほどの女を抱いているだろうに、まだこの男の手はぬくまらないのだろうか。
「お前といる時が一番落ち着くかもしれない」
「おねね様はいかがなされましたか」
「たーけ。あれとお前らを一緒に出来るか」
「それは失礼しました」
 私がもし別の女であったのならば、機嫌を取り繕うようなことも言っただろうに。なれど、私は、契約であるから、真に私が筑前を愛することが無いのと同じくらい確かなことがあるから、こんなにもぞんざいなのだろう。私は貴方を裏切らない。
「情なんぞ、頼りないものに縋らずとも済む」
 決して、裏切りることはない。契約が履行され続ける限り。

 私は、貴方を裏切らない。













 だーっと勢いだけで書いてしまったので、龍子さんのキャラがまだいまいち定まってなryげふんごふん。とにかく、凛と強い女性というイメージです。秀吉が関白になろうと太閤になろうと、龍子さんは心の中では筑前と呼び続けると思います← 素の状態の秀吉とぽんぽん言葉の応酬が出来る数少ない人になるかもです。



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