何か吐いてみる//
乙式、主に暇人干身がだらだらと萌えに任せて吐き出す場所です。創作戦国について主に吐き出しています。同人、腐要素、注意報常時発令中です。
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2011/05/06 (Fri) 理由など知りたくもない


 夏の陣、ですね!
 しかし、去年の夏の陣企画がまだ終わってないとか!い、一年経ってしまう……!今年中にはちゃんと全部書きあげたいなぁ……と。今年中には!←
 追記に、久々の又兵衛×治長を放ってみます。又兵衛の隠棲時代です。限りなく+な関係です。短いです。しかし、三人称は難しいですね………。












 青草の奔放に茂る庭先、昔からあったのか前の住人が植えていったのか、枝垂れ桜がぽつねんと一本だけ生えている。風に揺れる満開の桜を庭に面した濡れ縁から眺めながら、後藤又兵衛は生気の薄い目を細めた。
 ああ見事だ風情があるこんなに良い桜なら俺の屋敷にも欲しい、そんなことをのうのうと口走りそうな人間を思い出し………丁度同じ顔が、桜越しに腰までしかない木戸をひらいていたから。
 又兵衛は、目を細めた。
「後藤! いるのか! 後藤!」
 頭の頂きで引っ詰めた長髪を一本に結い、眼鏡をかけた見知った顔。
 神経質さの滲む目で、春に彩られた庭を見回すその男は、又兵衛の存在には未だ気付いてはいないようだった。木戸から家屋まで、庭を挟んでそこそこの隔たりがある。目の悪い男には仕方の無いことなのかもしれない。
 そう、仕方の無いことだ男は又兵衛のように目が良いわけではない。それでも又兵衛の眉間へ少しばかり皺が寄る。不愉快だった。どういうわけか、不愉快だった。だから、腰をあげた。わざと男の視界からより隠れる場所へ………濡れ縁から雨戸の向こうへ身を隠す。
「いないのか!後藤!」
 声が段々と近付いてくる。
 陽射しの遮られた雨戸の影に座りこみながら、又兵衛は口元を緩めた。
 「後藤」そう呼び立ててくる声へ、あからさまに苛立ちがこめられていたからだから、口元を緩めずにはいられなかった。
「今日は寄っていくと、伝えておいたというのに………」
 ぼやきと共に、濡れ縁が軋んだ。又兵衛の隠れた雨戸のすぐ向こう側、さっきまで又兵衛自身の座っていた場所から、苛立ち紛れのぼやきは響いてくる。
「そもそもあいつはいい加減に過ぎるんだ。もっと、こう、生活そのものにもめりはりを持たせないと、苔でも生えてくるんじゃないか」
 生えるかデコめ。唇だけで吐き捨てる。
「手習いの仕事でも斡旋してみるか………いや、あいつことだ。預かった子供を泣かせておしまいか」
 勝手なことをつらつらと、あーでもないこーでもないやっぱりあいつの人としての欠陥をどうにかしないことには………一人ごちる男に、そろそろ額を存分に殴ってやろう、決めた又兵衛はひたり、足を濡れ縁へ踏み出しかけた。止めた。寝そべる男の気配に、止めた。
「まだ、温かいな………いたのか、ここに」
 ぼやきともつかない、ただの呟き。それでも、又兵衛の足を止めるには十分だった。雨戸から濡れ縁を伺えば案の定、寝そべる男がいて風が吹く。ざわざわさわさわ、さやかに流れる。乱された桜の花びらが男の長い髪へ絡みついていた。伏せられた睫毛を彩っていた。
 どうして息が詰まったのか、又兵衛自身にもわからなかった。




ふわっふわした感じですみません。


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