何か吐いてみる//
乙式、主に暇人干身がだらだらと萌えに任せて吐き出す場所です。創作戦国について主に吐き出しています。同人、腐要素、注意報常時発令中です。
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2008/07/08 (Tue) 第二次お茶濁し作戦その六


 そういえば、この間の「粟田口の狂女」なんですが、折角なんで、全部の話を読んでみました。 「燃えなかった蝋燭」 っていう話が、大分琴線に来たといいますか……た、忠朝ぉおお!あんたって子は、あんたって子は!まさか、本多忠朝に切なくさせられる日がくるとは思いもしませんでした。ていうか、最後を忠朝←半弥(忠朝の近習)で落とすのが凄い。ガチだった。この二人はガチだった。むしろ、それが更に切なさ倍増ドン!な効果を発揮してるのかも。半弥の狂気にも近い無念っぷりはむしろ、女の情念に似たそれですか?って思ったら何か、ドン!な感じだったんで←

 そんなこんなで(どんなでだ)、糺VS治房に巻き込まれる速水さん(仮)+永翁(仮)でSSS


 六日目「俺の視界に入るんじゃねぇ」



 本当に時折、凄まじく間が悪い人間が存在する。
運が悪いというべきかそれとも、本人が悪いと言うべきなのか……いや、それはさすがにあんまりだろう。自ら最悪の状況へ足を突っ込みたがる人間などいないのだから。そう、「彼」だって、
「何を、しているのだ、君は」
 水に濡れた哀れな雛が如くに震える彼の、黒ぶち大ぶりな丸眼鏡に覆われた双眸が私を映し出しこのような目をする人間が、望んでこのような状況を招いたわけもなく。息を求めているのかもしれない、その口が一、二度ひらいてはとじまたひらきようやっと、響く声のか細さよ。
「は、は、は、は……速水さぁぁ…ん」
 互いに背中を向けあう子供を前にどうして良いのか分からない風情の大人が吐き出す、か細き声に私はどうしたら良いものか。緩く波打つ首の後ろで柔く括った髪を一度、弄ぶ。
「……もう一度問おう。何をしているのだ。竹田、永翁殿」
「な、何って……みみみみ見て分かってくださいよぉ…小生だってすすす好きで…こんな…」
「竹田!黙って見てろ!」
「ちゃんと見てなくちゃ駄目!」
「ははははははいっ」
 何をしているのかは先ほど問うてしまったが、何故、こんな子供二人相手にここまで永翁殿が怯えきっているのかは、聞かずにおく。誰相手にも、そうなのだ、この殿下の祐筆という役職にある男は。本来仕事柄殿下のお傍から離れることはそうそう無いというのに、離れた途端子供同士のいざこざに巻き込まれるこの男。さて、居合わせてしまった私はどうするべきか。
 少なくともちらと見やる、背中を互いに向けあった二人の子供このまま、竹田を成すがままにさせておくのは忍びない。片方は大蔵卿殿の、もう片方は正栄尼殿の倅である筈だ。
「少々、良いか、お二方」
「……何だよ」
「何」
 露骨なまでに眼球があちらこちらへ飛んでいる間が悪すぎる彼を、子供二人から庇うように立つ私はしかし、この良く言えば元気の良すぎる二人の扱い方を修理殿に聞かずにいたことを少々後悔している。どうせなら、以前修理殿の話題に上がった際に聞いておけば良かったのだ。
「背中合わせのまま、更には永翁殿を留めおき、非常に不可解極まりない光景になっているわけだが。永翁殿を解放しては貰えな」
「嫌だ」
「嫌」
 ……即答か。
背後で永翁殿が小声で、またもどもりながら私の名前を呼んでいるが、今の私は軽く目くばせをしてやることしか出来ない。軽い咳ばらいは、仕切り直しの証。
「あー…、そもそも、背中合わせになっている意味を教えて欲しい。勝負でもやっているのか」
 また、やっているのか。
 むしろ、勝負以外の何ものでもないのかこの二人の場合は。
「うるせーな。権兵衛のやつが視界に入ってきて邪魔だったから、入ってくんなって言ったら、そっちこそ入ってくんなって言いやがったから、だからどっちが先に入れるかって言ったから」
「永翁に、どっちが先に相手を視界に入れるか勝負してる」
 頭が……こんがらがりかけたがつまり、互いが互いを目ざわりだと罵り合いになり、それならば最初に相手を見た方が負けという勝負になった。そういうことだな、永翁殿は今回もまた巻き込まれでしかないどこまで、間が悪く生まれついた男なのだろう。
「ささささ三刻、も、しょしょ勝負がついてないんですよぉおお…」
「お役目はどうしている」
「ま、ままままだ間があります、から……で、でででも、そろそろ行かない……とぉ…」
 そこで、そっと窺う目を子供二人に向けてしまう辺りがこの男の性だと言える。さて、どうしたものかいや、どうにかしてやらなければ仕方が無い。息を吐き、一つ、両手を置いた。頭の上へ。
「そんな下らないことは止めた方が良い」
 子供二人の、頭の上へ。柔和と呼べるであろう笑みを口元へと湛え仕方がないのだ、今すぐに効果を発揮する手はこれしかないのだ。
「あ?」
「下らなくない!」
 故に、そう。
「私を倒した方が勝ち。そっちの方が、てっとり早いと思うが」
 咄嗟、だったのだろう。顔を見合わせる子供二人を前に私は天を仰いだ。柔和な笑みをそのままに、仰いだ空はどこまでもそこまでも青く澄み渡り。


「「勝つのは、俺だぁあ!」」


 こんな啖呵すら、平穏に飲み込むことだろう。








速水守久(仮)と竹田永翁(仮)メインでお届けしました。
私の中で貧乏くじばかり引いていそうなイメージの二人です(…)



 
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